願いを叶えたいなら3つの石を探せ。大阪のパワースポット「住吉大社」
全国に約2300社もあるという住吉神社の親分的存在である大阪の「住吉大社」。
地元の人からは「すみよっさん」の愛称で親われています。運気向上のパワースポットとも言われている場所ですが、自分の手で探しだす天然石のお守りや、有名な太鼓橋など見所満載です。
1800年以上もの歴史がある『すみよっさん』を訪ねて
初めて大阪の住吉大社に参拝したのは、ある夏のこと。大阪人から「すみよっさん」と親しまれている住吉大社は1800年以上もの古い歴史があります。
ここは全国約2300社ある住吉神社の親分的な存在。つまり全国の住吉神社の「総本社」というわけです。
ちなみに、住吉大神とは底筒男命、中筒男命、表筒男の三柱の神様を総称しています。国宝建造物に指定されている本殿は第四本宮まであり、その建築様式は「住吉造り」の名が付いています。
本殿の向きが大阪湾側(西方面)に向いているのは、住吉大神が「航海安全」の神様であることにも関係しているのかも?
さて、住吉大社といえば「太鼓橋」の名を挙げる人もいるほど。参道の途中にある反り橋が「太鼓橋」です。
ここは夜間にライトアップされ「関西夜景100選」にも選ばれています。石の橋脚は、慶長年間に淀君が奉納したものだそう。
天保十一(1840)年に献納された石造りの常夜灯は大阪の材木組合から。威風堂々としたオーラを放っています。
さて、見どころたくさんの「すみよっさん」ですが、ワタクシ的に刺さった2つのサンクチュアリスポットにフォーカスしたいと思います。
まずは、五大力の石守りが作れる、第一本宮と若宮八幡宮の間にある「五所御前(ごしょごぜん)」。
石玉垣の中に小さな玉石を敷きつめたなかにスッと立つ杉の木が印象的です。
211年頃、神功皇后が住吉大神をお祀りする場所を探された時のこと。この杉の木に3羽の白サギが止まったことから、ここへお祀りされたのだとか。石玉垣の中にある玉石には「五」「大」「力」と墨で書かれた小石がたくさん。
実はこの「五・大・力」の石1組をお守りにすると、寿(命)力、福力、体力、智力、財力が授かるといわれています。
ちなみに、五大力とは密教で信仰される「五大力菩薩」のことで、かつて神仏習合前の境内には五大力菩薩をご本尊とする「神宮寺」がありました。
さて、五大力の石守り。
大量生産され、大量に納品されているお守りより、自分の手で見つけて作れるお守りって、希少価値が大。しかも素材は天然の石ですよ。
玉垣の中にはけっこうな数の「五大力」の小石が転がっているのですが、自分の気に入る石のかたち、サイズにこだわると、なかなか見つかりません。なので、ここでは焦らず、時間をかけて。
もちろん、私も五大力の石を(必死に)探しました。我を忘れて幸を求めるオンナ……。ああ、なんとドン引きされる図でしょうか。
なので、「観光で参拝に訪れたら、ここでこんな珍しい体験が出来るのね~、じゃあ、やってみましょうか!」的に軽やかな感じを装って(笑)
五大力の石を見つけると、お守り袋が必要です。お守り袋は社務所や五所御前の近くにある「楠珺社(なんくんしゃ)」でいただくこともできますが、私は自作のオーガンジーの小袋に入れて持ち歩いていますよ。
そして、次は通称「はったつさん」こと「初辰参り」。
初辰とは、毎月最初の辰の日のことで、この日に住吉大社内の4つの末社に参拝すれば、神様からより力を与えていただけるといわれています。このはったつさん。ナニワ商人の信仰をおおいに集めています。もともと「発達」=「初辰」。
4年間月参りをすると満願成就するといわれるのは「始終発達」にかけられ「四十八辰」だから。よって4年間、毎月最初の辰の日にお参りすると事業運、仕事運などにイイコトありそうです。
私がお参りしたのは辰の日ではなかったものの、それでも参拝に訪れる人が後を絶たないのが信仰を物語っているようでした。
「五大力の石守り」と「はったつさん」。
この2つだけでもけっこうなサンスポ(サンクチュアリスポット)体験なのですが、住吉大社ではこのテのお楽しみは他にもたくさん。
初辰参りの日に「お種銭」というお祓いされた硬化が授けられる「種貸社」、願いごとをして3つの石から1つを持ち上げ、願い事が叶うかどうかを図る「大歳社」、招き猫がいっぱいの「楠珺社」などなど。
前述した五大力のお守ですが、願いがかなったら近所で拾った石に「五」「大」「力」と書いて「倍返し」するのがお約束。
さすが、ナニワの商人さんたちの信仰を集める神様「すみよっさん」。ちゃっかりしてますわ!
大阪市住吉区住吉2丁目9-89
Tel: 06-6672-0753
開門時間: 午前6時(4月~9月)/ 午前6時30分(10月~3月)(※毎月一日と初辰日は午前6時00分開門)
閉門時間: 外周門 午後4時 / 御垣内 午後5時
- image by:御田けいこ
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